小見山輝 歌碑
わたり鳥さしばの鷹の声するとふり仰げどもたゞ青き山 輝
〈作者自註〉
高い空を渡つて行くさしばの声を私は知らないのだが、ある時中空に、鋭く、美しい鳥の声を聞き「さしばだ」と思つたからさしばにした。
しかしこの歌、さしばのことを歌つてゐるのではない。まして青い山のことを歌ってゐるのでもない。いはばある種の喪失感、虚無感の如きものがいひたかつたのだが、かうとでもいふより言葉がなかったのである。 小見山輝
小見山輝
略歴
昭和五年 笠岡市神島に生れる
昭和二十六年 龍短歌会入会
昭和六十三年 岡山県歌人会会長
平成七年 龍短歌会代表
歌集 『春傷歌』『朝凪夕凪』『神島』他
歌書 『独り精進』『汽水の蟹』他多数
所属
現代歌人協会 日本歌人クラブ
現代歌人集会 岡山県歌入会
日本文藝家協会 萬葉学会
日本地名研究会 他
【アクセス】笠岡市神島 天神社
岡山県笠岡市神島5335
笠岡駅 から徒歩51分(4.1km)
里庄駅 から徒歩55分(4.4km)
スズキマリーナ神島東側
〈撮影〉矢吹恭孝