服部忠志 歌碑
素枯れたるしもとさびしき山窪にはだれは白しすぐるしぐれも 忠志
〈服部忠志歌碑案内〉
この歌は、龍短歌会の主宰服部忠志の第3歌集『地上の塔』から選んだもので、作者40歳の頃の作品である。
草木枯れはてた山窪にわずかに残る斑雪(はだれ)の白さと、それを濡してとおりすぎるひとときの雨。この蕭条たる冬の風景を人間そのものの寂寥感にまで昇華させたものである。
龍短歌会は、主として岡山及び関西一圓に千余の会員を有する短歌結社で本拠を岡山市沢田に置いている。この歌碑は、主宰服部忠志の古希を記念して、門弟子有志によって昭和54年11月建立されたものである。
書 服部忠志
昭和54年11月 吉日 龍短歌会 建立
【アクセス】吉備津彦神社
岡山市北区一宮1043
山陽自動車道岡山ICから約10分
岡山自動車道岡山総社ICから約15分
JR備前一宮駅から徒歩約3分
〈撮影〉矢吹恭孝