総社文学会

総合文芸誌「総社文学」昭和47年 創刊

【文学散歩】木山捷平 詩碑(笠岡市 古城山公園)

木山捷平 詩碑

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 杉山をとほりて杉山の中に
 一本松を見出でたり
 あたりの杉に交って
 あたりの杉のように
 まっすぐに立ってゐるその姿
 その姿がどうもをかしかりけり
         木山捷平


木山捷平略歴〉
明治37年3月26日岡山県笠岡市山口に生れる 大正14年東京に遊学東洋大学に学ぶ はじめ詩人として出発「野」(昭和4年)「メクラとチンバ」(昭和6年)の二詩集を上梓したが 以後小説制作に志す 昭和15年小説「河骨」によって 詩人時代以来の飄逸清高な作風が文壇の注目を浴びる

昭和19年12月満州国農地開発公社嘱託として満州にわたり 戦後の昭和21年帰国 以後着実に文壇に地歩を固めたが 昭和37年満州生活の経験をもとにした長編小説「大陸の細道」が同年度芸術選奨文部大臣賞を受ける
昭和43年8月23日食道癌のため文壇内外に惜しまれながら逝去
 昭和45年11月建立 


【アクセス】笠岡市 古城山公園
       岡山県笠岡市笠岡2369-1
       笠岡駅出口から徒歩約10分
                 山陽自動車道笠岡インターから15分

〈撮影〉矢吹恭孝